[全般]二つのシナリオ
先週はキプロスに対し銀行預金への課税が救済条件として示され、それを議会が満場一致で否決したことでユーロ危機が再燃するとの懸念が広がって始まった。
水曜日に行われた黒田新日銀総裁の就任記者会見やFOMC会合もその陰に隠れてしまい、市場の注目は週を通してキプロス一色といってもよい動きとなった。
週末にはキプロス議会が法案可決に向けて動きだしたことや、24日に同国大統領や党首らがブリュッセルでEU財務相らと会議を行うとの話から楽観的な見方が広がり何とか混乱は収束に向かって終わった。しかし、トロイカは歳入確保の額を58億ユーロから67億ユーロに引き上げるとの報道もあり、現実的に調達できるか不透明感が依然漂う。
先週はロシアからの金融支援を受けられなかったものの、話し合いは継続されることからまだ期待は残る。
ECBはEUやIMFのプログラムが整備されない場合には25日に緊急流動性支援(ELA)を打ち切るとしており、そうなれば銀行破たんや最終的にユーロ圏離脱も視野に入ることになりユーロ不安は一層拡大しかねない。
今週は期末3月の最後の週となり駆け込みの円転の動きが強まるとの見方があり、その中で黒田日銀総裁再任の所信聴取が行われる。リスク回避の動きがそのまま来週継続されることになればネガティブとして市場が過剰に円高に反応する可能性が高い。反対に、週末にキプロス問題が解決に向かう動きが示されれば楽観的な見方から円安に向かい始めることになることから全く異なった二つのシナリオに分かれる。
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[米ドル円]リスク回避や期末からの円買い


週末にキプロスへの支援が確定する見通しが立って始まればドル円は前回の高値96円70銭を再度試す展開が予想される。反対に支援が見送られる事態に陥ればリスク回避から安全通貨の円に買いが集中しもう一段の下落もある。
どちらにしても、不安感が残る格好で先週は終了。かなり乱高下を繰り返したことで大分ドル円のポジションは軽くなっているとみられる。もし、リスクが再び高まったとしても下値は限定的とみる。今週は期末最後の週となり、機関投資家などの駆け込みの円転の動きが入る可能性もある一方で4月に向けたクロス円などの買いが出やすい。キプロス問題の動向いかんで動きが全く異なることになりそうだ。
今週のドル円予想レンジ:97円00銭~93円00銭
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[ユーロ円/ユーロ米ドル]キプロス問題もそろそろ反応鈍る


ユーロはキプロス首脳陣が参加する週末のEU財務相会議で救済支援策をまとめられるかで全く違った動きになる。
支援策がまとまらない場合にはECBは25日に銀行に対する緊急流動性供給をストップすると警告していることから、銀行破たんという最悪のシナリオが起きてしまう。
しかし、その前に何らかの措置を講じることになるとみる。ECBやEU、そしてIMFのトロイカはキプロスに対し最善を尽くすべく圧力をかけているだけで最後は救済に回ることになるだろう。それは、ギリシャの時などと同様だ。
先週末には対ドルでユーロは1.3ドルの大台を回復していることからもユーロへの信頼が損なわれていないとみることが出来る。
今週は25日には安倍首相とEU首脳会議が行われ、そこで救済支援に前向きな発言が出るとの見方もある。また、ユーロ圏消費者信頼感指数や鉱工業信頼感やドイツの雇用統計も発表され、市場のセンチメント如何でどちらにも反応しやすい。
不透明感は残るものの、先週で大分悪材料を織り込んだことでそろそろキプロスの材料に反応が薄くなり下落幅も限られるとみる。
今週のユーロ円予想レンジ126円00銭~120円50銭
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[ポンド米ドル]格付け引き下げ見通しでも底堅いポンド

フィッチが先週末に英国格付け見通しをネガティブに引き下げたことでポンドは発表後60ポイント余り下落。しかし、その戻しの動きも早く行って来いとなるなどポンドの底堅さが示された。
ポンドは底打ちしてからこの2週間で400ポイント余り上昇し、先月のBOE会合の議事録発表による下落直後のレベル1.5250付近まで回復した。20日移動平均線を先週上回ったことで下降トレンドの終了が確認された。キプロス問題が収束してくればユーロ上昇に伴いポンドももう一段の上昇が見込まれる。次の上値目標はフィボナッチの38.2%戻しとなる1.5420だ。このレベルはBOE議事録で急落前のレベルとなる。
ポンドドル予想レンジ:1.5420~1.5160
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注意喚起
店頭外国為替証拠金取引は、為替レートの変動等による損失発生のおそれがあり、かつ、その損失が預託証拠金を上回ることがあります。また、想定元本と比較して、少額の資金で取引することができるため、多額の利益を得ることもありますが、短期間のうちに多額の損失を被る可能性があります。 スワップポイントは、受け取れる場合もあれば、支払わなければならない場合もあります。また、将来にわたり、保証されるものでもありません。 取引レートは、2way priceです。売値と買値には差があり、その差をスプレッドといいます。取引手数料は無料ですが、スプレッドがお客様のコストとなります。 個人のお客様の必要証拠金は、想定元本× 4%以上の額で、法人のお客様の必要証拠金は、法令等の規定する方法で算出した為替リスク想定比率×想定元本以上の額となります。
取引にあたっては、契約締結前交付書面をよくお読みいただき、内容をご理解の上、ご自身の判断により取引を行っていただきますようお願いいたします。
商号 | : | ヒロセ通商株式会社 |
業務内容 | : | 第一種金融商品取引業 |
登録番号 | : | 近畿財務局長(金商)第41号 |
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