[米ドル円]リスクオフの円買い再開

(米ドル円日足)


東京市場早朝に付けた129円53銭を高値にドル円は上値の重い展開が続いた。
物価上昇による世界的な景気減速懸念が広がる中で欧米株式市場が軟調な地合いで推移。特に前日大きく上昇して引けたNY株式市場は一転して大幅下落で始まるとリスクオフの円買いが先行。また、米長期金利も2.9％を割り込むとドル円は128円01銭まで下落。一方クロス円も下落したことでドル買いが強まったことからドル円の下支えとなった。
物価上昇により米企業のコストの高まりが企業決算に表れ始めており、FRBの利上げを抑えられるとの見方がドル円の上値も抑えている。
NY株式市場が年初来安値を更新したことでこのリスクオフの流れは暫く続く可能性が高い。
ドル円も目先は戻り売りスタンスで臨みたい。

ドル円予想レンジ：128円70銭～127円40銭（38.2％）

※上記の内容は、利益の保証をするものではございませんので、ご自身で判断して取引を行ってください。

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[ポンド円]物価上昇と景気減速

(ポンド円日足)


前日の流れを継いでポンド円は早朝に161円78銭を付けた。しかし日経平均株価の下落が始まると円買いが進み、ポンド円も160円74銭まで1円近い下落となった。
ロンドン市場が始まったところで発表された英国4月CPIが2.5％と予想の2.6％を下回ったものの、1982年以来の高水準ということからポンド売りが加速。追加利上げ観測が燻るものの、景気減速懸念も燻る中で利上げ打ち止めとの見方がポンドの上値を抑えた。
NY市場でも株式市場が三指数ともに大幅安で始まると円買いの動きが加わりポンド円は158円07銭まで下落。そのまま安値圏での引けとなった。
引き締めを強化する中で欧米株式市場の下落は今後も継続する可能性が高い。その中でも物価上昇が激しい英国ポンド売り円買いの流れは一層強まるとみている。

ポンド円予想レンジ：159円00銭～156円20銭（BB下限）

※上記の内容は、利益の保証をするものではございませんので、ご自身で判断して取引を行ってください。

[豪ドル円]リスクオフが収まるまで

(豪ドル円日足)


前日に示されたRBA議事要旨がタカ派的であったことから豪ドル円は底堅く始まり91円17銭を付けたが、その後は日経平均株価が下落に転じたことで90円21銭まで下落。
欧州市場で買い戻しも見られたが、その後NY株式市場が大幅安となり円買いが進むと豪ドル円の売りが加速。原油やコモディティー価格も下落したことで豪ドル売りも強まり、この日の安値となる89円10銭まで下落。そのまま安値圏での引けとなっている。
堅調な労働市場など豪州経済は上向きで積極的な利上げがスタートしたばかり。
リスクオフの動きが収まれば豪ドルは対円対ドルでも上昇余地は大きい。
最終的に買い仕込みのチャンスを狙いたい。

豪ドル円予想レンジ：89円80銭～88円00銭（50％、BB下限）

※上記の内容は、利益の保証をするものではございませんので、ご自身で判断して取引を行ってください。

[全般]一転リスクオフで円全面高

物価上昇による景気減速懸念からNY株式市場が三指数ともに大幅安となり年初来安値を更新するなど、リスクオフの円買いが強まった。

昨日の東京市場では前日のNY株式市場が堅調な地合いで引けたことを継ぎ日経平均株価が高く始まり、ドル円は129円53銭まで上昇。しかし、その後株価が下げに転じるとリスクオフの円買いが進みドル円は128円95銭まで押し戻された。
欧州市場では原油価格の上昇や中国のロックダウンによる供給への懸念などが燻る中、株価が軟調な地合いで始まるとユーロやポンドを中心にクロス円の売りが強まった。
NY市場でも株式市場が前日から一転し、大きく下落してスタート。
物価上昇による積極的な引き締めに対する米経済への悪影響が懸念される中で米小売大手の決算が冴えない結果となったことも株価の下落を加速。ダウやSPなどは年初来安値を更新したことでリスクオフの円買いが更に進み、ドル円は128円付近まで値を下げるとクロス円も全面安となった。ただ、同時にドル買いの動きも強まったことがドル円の下支えとなった。
一方、米長期金利は2.8％台に低下するなどドル円にとっては上値を抑えるものとなっている。
FRBの利上げに関してもこの日はエバンス・シカゴ連銀総裁が「現在50bp幅の利上げから7月か9月には少なくとも25bp幅に移行する可能性が高い」と発言。引き締めが景気減速に繋がるとの見方を示した格好となった。
利上げがそのままその通貨の上昇に繋がりにくくなってきたともいえそうだ。

※上記の内容は、利益の保証をするものではございませんので、ご自身で判断して取引を行ってください。