[全般]FOMC後のドルの動きは
東京市場では日経平均株価の下落により円高と同時にドル売りが先行して始まったものの、欧州市場に入ると一転。ユーロのショートカバーが一巡した後に再びユーロが売られ、ドルが全面的に買い戻された。
FOMC会合を直前に控えたNY市場でもドル買いの動きが更に強まった。
この日発表された12月NY連銀製造業景況指数は-4.59と予想の-7.0から大幅に改善。また、11月消費者物価指数もコア指数が0.2%と予想通りではあったが前年比でみると+2.0%と13年2月以来の高い水準となるなど、インフレが高まりつつあるとの見方からドル買いに反応。
また、原油価格も前日に引き続き上昇したことで市場には安心感が広がり、NY株式市場も三指数ともに上昇。リスクオンからの円売りと同時にドルが上昇するなどアジア市場とは全く反対の動きで引けてきた。
最終的に米国市場は株価と原油価格が上昇したことで楽観的なように見えるが、昨日までの悲観的な動きに対する反動とみるべきだろう。
明日の未明に発表されるFOMCの結果を前に市場は最終的なポジション調整に入っただけで、ニュートラルな状態に戻ったとみる。
FOMCでは0.25%の利上げが実施されることは間違いなく、市場は既にそのドル高を織り込んでいる。万が一利上げが見送られない限り大きなドル買いには繋がらないだろう。
注目は利上げ後の引き締めペースを示すドットチャートとイエレン議長の記者会見での内容に集まる。
最近の原油安と株安の動きに対し、安心感を与えるような発言や見通しが示されるとの見方もある。
そうなれば、株式市場にとってはポジティブ材料であり、株高円安要因になるものの、ドルの上昇は緩やかなものとなるだろう。
一方で、利上げは米経済の力強さを示すものとして敢えて12月に行うといった強気な内容になればドル買いの動きが一気に強まる。ただし、株式市場では反対にネガティブ材料となり円高傾向が強まる。
結果的に市場は株式市場と為替市場で相殺されながら、今回のFOMC後の為替市場では大きな波乱にはならないとみている。
来週からは海外勢の多くがクリスマス休暇に入ることもあり、一時的にどちらかにポジションが傾いたとしても週末にかけては巻き戻しが入ることになる。
市場ではドル高とドル安双方の意見が真二つに分かれており、出たとこ勝負といった雰囲気もある。
FOMC後に市場がどちらかに振れたとしても、慌てて追いかけてポジションを持つと足元をすくわれる可能性もあり注意したい。
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